子ども家庭庁は、2025年度から発達障害の可能性を見極めるため、2028年度までに5歳児健診の実施率を100%にするという目標を掲げています。
5歳児健診は、子どもの成長と発達を確認する大切な健康診断です。就学前のこの時期に、運動能力、言語、社会性の発達をチェックし、必要があれば早めにサポートを受けられるようにする目的があります。
現在、全国的な5歳児健診の実施率は地域によって異なり、多くの自治体ではまだ導入されていない状況にあります。しかし、子どもの発達支援の重要性が認識される中で、実施率が少しずつ上昇しています。報道でも取り上げられましたが、福岡市では令和7年(2025年)から5歳児健診の導入を決定したそうです。より多くの子どもが健診を受けられる環境だけは整備されつつありますが、早期発見だけでなく早期支援の場の拡充も推進して欲しいところです。
さて、今回は、5歳児における育ちの重要性や具体的なチェックポイントなどを解説したいと思います。
5歳児健診が必要な理由
- 就学準備の確認 5歳児は小学校入学を控えた大切な時期です。集団生活に適応できるか、学習に必要な基本的なスキルが備わっているかを確認します。
- 発達の遅れを早期発見 言葉が遅い、友達と関わるのが苦手、運動が極端に苦手など、発達の遅れがある場合、早めの対応が重要です。専門家のアドバイスを受けることで適切な支援を受けることができます。
- 保護者の不安解消 「うちの子、ほかの子と比べて大丈夫?」と心配になることもあるでしょう。健診を通して、専門家に相談できる機会が得られ、子育ての悩みが軽くなることもあります。
5歳児健診でチェックされること
✅ 運動能力
- 片足立ちができるか
- ボールを投げたり蹴ったりできるか
- はさみやクレヨンを上手に使えるか、など
- ✅ 言語・認知能力
- 自分の名前が読めるか
- 単語の概念理解(例:時計・はさみって何するもの?)
- 簡単な質問に答えられるか(例:右手・左手をあげてください)
- じゃんけんの勝ち負けが分かるか
- しりとりができるか
- 発音が正しいか、など
✅ 社会性・情緒面
- 友達と協力して遊べるか
- 順番を守ったり、ルールを理解できるか
- 保護者以外の大人と話せるか
- ✅ 視力・聴力・歯科の確認
- 目や耳の異常がないか
- 虫歯がないか、正しく噛めるか
- 5歳時点でのことばの遅れや社会性の発達、コミュニケーションの遅れなどでは、自閉スペクトラム症や限局性学習症、注意欠如多動症、発達性協調運動症などの神経発達症が背景にある可能性も考えられます。
- クイズでチェック!
あなたのお子さんについて、以下の質問に「はい」か「いいえ」で答えてみましょう!
- 片足で5秒以上立てますか?
- 「赤いボールを持ってきて」と言われたら、正しく持ってこられますか?
- お友達と一緒にルールのある遊びができますか?
- 自分の名前と年齢をはっきり言えますか?
- 名前・年齢・誕生日など「〜です」と質問に答える。
- 食事のときにスプーンやフォークを正しく使えますか?
「いいえ」が多い場合は、5歳児健診や近くの専門家に相談してみましょう!
まとめ
5歳児健診は、お子さんの成長を確認し、小学校入学への準備を整える大切な機会です。お子さんの育ちにおいて気になる点があれば、早めに専門家に相談することで適切なサポートやアドバイスを受けることができます。
「うちの子は?」と思ったら、ぜひ専門家を活用しお子さんの育ちをサポートしていきましょう!
ことばと発達の相談室では、国家資格を有する言語聴覚士が「無料相談会」を実施しています。ぜひ、お気軽にご連絡ください。
公式ライン https://page.line.me/674jiobr
Tel 0944‐32‐9261