保育所等訪問支援ってなに?
― 0〜18歳の「学びと生活の場」をつなぐ支援 ―
子育てをしていると、年齢や環境に関わらず、「集団の中だと力を発揮しにくいみたい」
「先生の話は聞いているはずなのに、行動につながらない」
そんな場面に出会うことがあります。
『保育所等訪問支援』は、
0〜18歳の子どもたちが在籍する“保育・教育の現場”を対象に、
子ども本人を中心として、家庭・学校・専門職をつなぐ支援制度です。
保育所等訪問支援の対象は「園」だけではありません
名前に「保育所」とついていますが、実際の対象はとても幅広く、
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保育所・認定こども園・幼稚園
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小学校・中学校・高等学校
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特別支援学校・特別支援学級
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通級指導教室 など
0〜18歳の児童生徒が在籍する教育・保育の場が対象です。
訪問支援の申し入れをした際に、
「うちは保育園ではありません」と校長先生に言われたという事例も多くみられます。
年齢や学年が上がっても、「その子に合った関わり方」を環境の中で考えるという支援の本質は変わりません。
どんな支援をするの?
保育所等訪問支援では、専門職が
実際の学校・園を訪問し、
授業・活動・休み時間などの様子を観察
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学習・行動・コミュニケーション面のつまずきを整理
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先生方と一緒に、具体的な関わり方や環境調整を検討
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家庭や療育での支援内容と学校生活をつなぐ
といった支援を行います。
「その場を変える」のではなく、「その子が過ごしやすくなる工夫を一緒に考える」ことが目的です。
学校の先生にとっても現実的な支援
保育所等訪問支援は、
先生方に新しい負担をお願いするものではありません。
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すでに行っている指導の意図を整理する
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声かけの順序や伝え方を少し変える
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教室環境や板書、教材提示を少し工夫する
など、日常の教育活動の中で無理なく取り入れられる視点を大切にします。
そのため、
「特定の子だけでなく、学級全体にも活かせる」と感じていただくことも多くあります。
家庭・学校・発達支援が“同じ地図”を持つために
家庭では落ち着いているのに、学校では困りごとが目立つ。
学校では頑張っているけれど、家では疲れ切っている。
こうしたズレは、珍しいことではありません。
保育所等訪問支援では、
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家庭で大切にしている関わり
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発達支援の専門的な視点
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学校で求められる学習・集団生活
を整理し、共通の理解と言葉をつくっていきます。
それにより、子ども自身も
「どこでも同じように理解してもらえている」
という安心感を得やすくなります。
年齢が上がっても「環境から支える」視点を
学年が上がるにつれ、
「本人の努力」「自己管理」が求められる場面は増えていきます。
だからこそ、
環境や関わり方を調整する視点は、とても重要です。
保育所等訪問支援は、
子どもを“できない存在”として見るのではなく、
「今の環境の中で力を発揮しにくい理由」を一緒に考える支援です。
🍀 保育所等訪問支援は、
そもそも、このサービスの名前について、子ども目線にたった名称とは言い難いと私は思っています。
対象とする子どもに応じて、小学校訪問支援や中学校訪問支援など、名称を子どもにあわせて使い分けすることがあっていいように思っています。この国の制度を創出するえらい方に、是非検討してほしいと思うのです。
さて、改めて、『保育所等訪問支援』は、
子どもの成長段階に寄り添いながら、学びと生活の場をつなぐ“橋渡し”の支援です。
園でも、学校でも。
その子らしい学びと育ちが続いていくために、
選択肢のひとつとして、ぜひ知っておいてください。